電子サインのリーダー企業、米ドキュサイン(DocuSign)株を購入
新聞、本など従来の紙媒体の需要は減り変わって電子媒体の需要が伸びています。
そんな中、銀行口座に関する事項や不動産契約を思い浮かべると、いまだに手書きで氏名を記入して印鑑を押しています。
しかも遠距離の場合、サインのためにわざわざ自宅に書類が郵送されてきます。そしてその書類を返送して、相手方に届き、その中身が確認されるまで目的は達成されません。
時間がかかります。コストもかかります。
クレジットのサインは最近電子化が進んでいます。契約などのサインは電子化しないのかと思って調べて見たら世界ではすでに電子化が進んでいるようです。
主要なところでAdobe、そして今回注目するDocuSignです。
ドキュサイン|電子署名、デジタル・ビジネス、ペーパレス ソリューション
ちなみにこの記事が各社の位置付けが分かりやすいです。
(英語ですが図があって分かりやすいです。)
Best E-Signature Software in 2018 | G2 Crowd
市場規模は今後拡大して250億ドルまで伸びる予想です(DocuSignの資料から)。それに対してDocuSignの売上は5億ドル程度。Adobeがいくらか分かりませんがまだまだ伸びる余地はありそうです。
ドキュサインの事業
決算資料に基づくとサブスクリプションとプロフェッショナルサービスの2つの事業ああります。
サブスクリプション
月10ドルからで規模などによって値段が変わるようです。
以下、日本語のサイトには値段の記載がなかったのでアメリカのサイトから引用しています。
月料金が高いプランだと、複数人が使用できたり、オリジナルロゴをつけたりなど色々と機能が追加されていきます。
ちなみに署名を求める側が支払い、署名を求められる側は無料です。
サインはタブレットを使用してその場でサインしてもらうこともあれば、メールで送って相手にサインしてもらい、それを返信してもらったりもできるみたいです。
賃貸契約などの際、従来はペーパーが管理会社から送られてきて、ハンコを押して、間違いがあったらまた戻ってきてと、管理会社から見れば時間と金が、契約者も時間がかかってめんどくさかったです。しかしEメールで済むとなるとお互いwin-winです。導入しない選択肢はないように感じます。
今後一般化していくことが素人の私にも想像できます。
プロフェッショナルサービス
はっきりとした事業内容はわかりません。しかしHPから読み取る限り、企業などが自社のフォームなどに電子署名等の機能を組み込むことの支援的なもののようです。
サブスクリプションはドキュサインのプラットホームを使用しますが、自社等のプラットホームにその機能を組み込ませる際などに契約するっぽいです。
あくまで想像ですが。
売上より原価の方が高い状態で全く利益は出ていません。
今後伸びるのかも想像しにくいところです。
ドキュサインの業績
売上は伸びています。
|
2016 |
2017 |
2018 |
2019 半年 |
売上 |
$250,000 |
$381,000 |
$519,000 |
$322,852 |
粗利益 |
$176,626 |
$278,982 |
$400,231 |
$228,197 |
粗利益率 |
71% |
73% |
77% |
71% |
販売・一般管理費 |
$295,930 |
$357,623 |
$427,404 |
$533,475 |
売上原価率 |
168% |
128% |
107% |
234% |
-$119,304 |
-$78,641 |
-$27,173 |
-$307,401 |
(*1000) DocuSignHP参考
注:売上は資料からわかる範囲でだいたいです。
粗利益率も70%以上の高い数値で一貫しています。
特にサブスクリプション事業の伸びが素晴らしいです。
しかし販売・一般管理費の占める費用が高いため赤字になっています。
資料がある2016年度から2018年度にかけては赤字幅は減る傾向でした。
しかし2019年度の2Q時点では赤字幅は大きく増えそうです。
販売一般管理費が大きく増えてしまっています。
上場した際の費用、またそれで得た資金をこれらに積極的につぎ込んでいることが窺えます。
総括
電子サインは共通インフラ的な感じで一般化が進むのは間違いないと納得できます。
そして顧客は一回契約したら継続的に使用するだろうから安定した収入も入ってきそうです。
またマーケットシェアを占めれば占めるほど、顧客間での使用が便利になりますます利用者が増えそうです。つまり競合他社に対して有利になりそうです。そのため赤字になろうと営業や広告にお金をつぎ込むのは納得できます。
ぜひとも購入したいところですがいくらなら買いなのか分かりません。
上場以来の最安値は37ドル、最高値は68.35ドル。
これが参考になるのか分かりませんが、少し前に上場したスポティファイやドロップボックスや共に赤字で、発行済株式数を考慮した1株あたりの値段はドキュサインの2倍以上です。
将来の価値が株価に反映されます。今後の成長が期待されていて知名度が高い上記2つと比べれませんが、ドキュサインも今後の成長では間違いないと思います。知名度や派手さはないですが。
改めて今の株価が適正かは分かりません。全く分かりません。
ただ今後も絶対に成長するだろうということで購入しました。
59ドルでした。
最近下がってばかりです。
将来上がっていることを期待したいと思います。