夢あるサイバーダイン株の暴落、さらに下落、そして売却
またまたやってくれました。
8月14日に2019年度1Q決算が発表されましたが相変わらずの赤字です。
しかも売上収益・営業利益共には昨年度より悪化しているのが致命的です。
HALのレンタル数もほとんど伸びていません。
翌日は予想通り暴落してついに1000円を切ってしまいました。
その後も下落が続いています。
(参照:楽天証券)
そもそも上場後すぐに黒字化に意欲と社長が言いながら全く黒字化しませんでした。
2019年度はアナリストによって黒字化が予想されている年度です。
1Qからこの調子で本当に黒字化するのだろうか?
FDAも承認したしいつからは上がる時がくる!と明確な根拠を持たずに思っていましたがその時は来ないかもと思い始めました。
今のビジネスモデルでは黒字化は無理なのではと思うからです。
HALから出る利益について
言わずと知れたサイバーダインの主力です。
直接使用したわけではありませんが動画を色々見た限り装着も手間がかかります。
手軽に使用できません。そして大きくて持ち運びは大変そうです。その割に稼働時間は1時間程度です。
そして何より高すぎます。
今後のHALの展望を想像してみました。(個人的な想像です)
福祉分野
利用は拡大しそうです。導入費用、保守費用そして稼働時間から考えると介護施設が簡単に導入できるとは思えません。むしろ人を増やす方が安上がりだと思います。
作業支援
装着に手間がかかり、装備は重く、暑く、時間制限もあり。
室内の単調な作業など一部では重宝されるかもしれませんが、それなら完全なロボットを使用した方がいいように思います。普及する気がしません。
災害対策
利用は拡大しそうです。しかし災害は限られた事象で安定的な利益につながるとは思えません。
その他から出る利益について
清掃ロボットや配送ロボットも展開しています。個人用ではなく事業者用です。しかし、あえてサイバーダインのこれらのロボットを導入する意味はないなと思ってしまいます。
アイロボットなど強力な競争相手もいます。
サイバーダイン株は危ない予感
現在のCEOは株主としては信頼できません。利益に関しては口だけで実績が全く伴わないからです。
発言の節々から感じるのは起業家というより夢想家的なところです。
利益の追求よりは理想的な社会の実現を追求している感じがします。同じ理念を共有していたり、そのために資産を寄付してもいいくらいの覚悟があれば投資(寄付?)していいかもしれませんが、そうでなければ手を出さない方が無難な気がします。
高い確率で2Q決算も悪く、2019年度通期も赤字になる予感がします。
前年度から改善されるのかすら怪しいです。
利益を一度も出したことがない企業です。さらなる失望を生み株価はさらに下がる予感がします。
総括
サイバーダイン社が保有する生体信号を感知するなどの技術は優れたものがあると思います。
このまま株価が低迷すれば他企業に買収されるということも考えられますが、議決権利が10倍あるB種類株式を現CEOが保有しており買収されるのも難しそうです。
現CEOに何か起こらない限りはないでしょう。
そしてそのうち中国あたりから安価な同程度の製品が出てくる予感もします。
これらを総括してサイバーダイン株を売り払いました。
2100円代で購入し、900円で売却です。
半額以下になっていました。100万はつぎ込んでいなかったので致命的とはいきませんがそれでも数十万の大損です。
投資する上では
- よくビジネスを理解する。
- アナリストの評価・目標株価やレートを鵜呑みしない。
- 夢でなく、数字と現実を見る。
今年2度目の大きな教訓です。
しかし今後もサイバーダインには注目していきます。流動資産はふんだんにあるし研究開発が進んで大幅な改良やコスト低下の可能性はあります。いつになるかわかりませんが。かなり株価は下落しており、さらに下落する可能性も高いと思うので利益が出せるイメージができたら再度購入したいところです。