メルカリの株価は今後どうなる?その将来性についての考察してみた。
実は私はメルカリ株を保有してます。
約1年前に購入し平均取得単価は3500円です。
深く考えずに日本での繁栄とサービスを使用した感じからアメリカでも成功し、さらには世界で普及、株価はアマゾンみたいに長期的に何倍何百倍にもなる、みたいな事を夢見て勢いで取得しました。
しかしその後株価は下落の一途の状況です。
(楽天証券から)
さすがに心配になったので色々調べてみました。
メルカリの決算を読み解く
通期決算
営業利益は通期で赤字。
売り上げの伸びは順調ですが、営業損失の拡大も順調です。
相変わらず赤字ですが、積極的に広告宣伝していてこれが赤字の要因と言われています。
以下は日本でのコスト構成資料です。
そして以下は連結の決算短信PLです。
この資料と決算短信のPLからわかることがあります。
アメリカ事業のコストが3分の1近くになっていることが予想されます。
日本での売り上げが462億円、もしアメリカ事業が無くなれば黒字化しそうです。
日本事業だけでPERを出してみる。
日本事業の営業利益は約94億円、発行済株式数は2019年4Q資料では150、755、347株。
かなり雑なやり方ですがこれで日本事業だけとした場合のPERを出してみます。
- 1株利益=94億円/発行済株式数=約62円
- 株価は3000円として計算
PER=3000/62=約48倍となりました。
PERでは一般的な数値である20倍を基準とすると、1株1250円程度なら普通のように感じます。
(かなり雑な計算と基準です。)
将来、特にアメリカ事業への期待からこのような株価になっているのでしょう。
アメリカでのメルカリの普及状況
決算資料ではアメリカ事業は順調っぽく書いてあります。
しかし単位に注目です。
GMV(流通総額)は通期で約3億6100万ドル=約400億円です。
連結GMVが5307億ドルなので割合はわずかです。
そして日本より圧倒的に市場規模が大きそうなアメリカでまだ400億ドルというのが気になります。
日本の1期のGMVにも及んでいません。
メルカリは本当にアメリカで順調なのでしょうか?
順調じゃなかったらシャレにならないので少し検索してみました。
2018年の記事ですが実情に感じます。
もっと調べてみる必要がありそうです。
メルカリのライバルは?
メルカリの2019年4Qでこんな資料がありました。
何気にライバルが分かります。
- ebay
- Poshmark
- craigslist
- OfferUp
- letgo
- Facebook Marketplace
が上がっています。
what is the best selling apps(フリマアプリで1番いいのは何ですか?)で検索
よくある2019年ベストフリマアプリ7選とかそんな感じのサイトが沢山でてきます。
その中をのぞいてみて下さい。
1つリンクをつけていますが、他のサイトを除いてもメルカリがあまりにも出てこないことに驚きます
Trustpilotの評価
大手口コミサイトで検索してみました。
ざっくりみた感じメルカリに対する不満は
- 手数料高すぎ(日本と同じ10%)
- その割にカスタマーサービス悪い
のようです。
なおこのサイトは厳しいのでしょうか?
競合他社も厳しい口コミばかりで大差はありませんでした。
iphone、Androidアプリストアの評価
これはメルカリがIR資料でも出しているように競合と比べても高いです。
とはいえどれも評価4を超えており、特にOfferUp、ebayとの差は微々たるものです。
さらにこの資料で気になるのは評価数です。OfferUpが評価数でずば抜けていて、ebayやletgoが続いています。
メルカリは評価こそ高いものの、評価数はOfferUpの10分の1程度しかありません。
OfferUpが浸透していることが読み取れます。
メルカリアプリのダウンロード数
一時は3位になったメルカリ。
現在は、100位圏外です。
Google Play Ranking: Top Free Overall in the United States | AppBrain
そして深刻なのは競合のPoshmark、letgo、OfferUpがランキングに入っていることです。(2019年8月11日時点)
メルカリが普及しそうなら、最低競合よりは上位に来てもらいたいところです。
なぜアメリカでメルカリは普及しないのか
口コミをみる限り
- 手数料が競合と比べて高すぎる
- 配送が高い、遅い
- 国土が広い
- 日本と違いコンビニでチョチョイのチョイできない
- カスタマーサービスがダメ
- 対面取引に抵抗少ない
などがあるようです。
手数料高さが致命的のようです。
まとめ
現在の状況を総合的に判断するとOfferUpがシェアが多く、さらにその差を広げているということです。
フリマアプリは規模が重要なのでこのままではアメリカでの成功は難しそうです。
日本では不動の地位を占めているのでアメリカ事業を捨てれば黒字になるのでしょうが、長期的にグングン伸びるアマゾン的な株価上昇は難しそうです。
私もメルカリの日本での繁栄を見て夢を託していましたが現実を直視する時がきたかもしれません。